忙し春休み

地元に帰ると、会いたい人の顔がふっと浮かんでくる。
近くにいるのにな、って恋しくなる。

去年の今頃は、毎日違う友達に、車に乗せて貰って遊び呆けていた。
もちろん大きな本番もあって、1つ夢を叶えたりもした。
でも今年の春休みはもっと、忙しくなりそうだ。
これからの本番は5つ。
全部、中途半端にならないよう、やり切ろう!
昨日より今日、今日より明日、だ。
その中で会いたい人に会ったり、遊びに行ったりも、少しはできたら良いなぁなんて。
せっかく時間のある学生時代なんだし。

そして十代が終わるまで、あと1ヶ月を切ってしまった。
何か大きく変わるわけじゃないけど、少し寂しいような。でも嬉しいような。はっきりと言葉にできないような気持ち。
ハタチを迎える時は、やっぱり家族といたいな、でも都内と友達とわいわい迎えたいな、とも思うし。
さぁ、どうしようかな。
欲張って両方取ろうかな。

先日、私の父と私の大学の親友と3人で一緒に過ごす時間があった。
彼女は夜遅かったにもかかわらず、絶対にこれは今日、お父さんの前で言わなきゃと思って来た、といって、私がある事に選ばれた嬉しい報告を持って来てくれた。なんて優しい子なんだろう。自分じゃなく、他人の喜びのために動ける、そんな彼女の姿に感動した。
ずっと最高の笑顔で話を聞けるところも、お酌できるところも、食べ終わったお皿をさりげなく端っこに片付けてくれるところも、見習いたいところばかりだ。だから、彼女の事は、他にどんな欠点があったとしても、それが吹き飛ぶくらい好きなんだ。
私の父は気分を良くして、母の事をまた嬉しそうに話してた。娘の友人にそんな話するかなぁ、と思ったけど、幸せな話ならまぁいいか、と。
私もそれだけ想える人に出会い、家庭を築けるのかな、なんて少し思ったりして。
親友は、私のいないところで、お父さんとゆっくり話したーい、と言いながら、私の事を褒めてくれた。私もいつか彼女の大切な人の前でお返しができたらいいな。

数日後には成人式で再会した友人と2人でご飯に行く。
どんな話が繰り広げられるのかな、なんて結構楽しみにしてる。
恋人持ちが異性とご飯を食べに行くことって、その人の人生の中の出会いの1つとして、否まれる事じゃないと思う。
でも、どうしてこう、面倒くさいんだろう。
自分、結構妬いちゃうんだよねって言われたばっかりだったから、これは言うべきだと思って許可を取ったけど、相手に関しては、勝手に行っててくれて構わないんだ。
でもその聞き方も、大事なとこが抜けた聞き方をされたら、ん?ってなるわなぁそりゃ。
もっと好きな人だったら、もっと違った感情なんだろうか。
本人には絶対に言えないが、自分の中でここを区切りにしよう、という時期を決めた。
そうしたら、一気に気が楽になった。
もう、相手にこう変わって欲しいと思わなくなって、ただ日が経つのを待とうと思えたから。
こんな事誰にも言えないけれど。